いつもアナログで描いた線画をスキャナーでとりこんで
デジ塗りをしているのですが、常にDPIとの葛藤があります。
あと、自分の描線がデジ塗りとしては重いんじゃないか、
あるいはノード数の少ない均質化した描線にしたら
もっとデジタルで扱いやすくなるんじゃないか
と考えてました。
そこでアナログ線画をベクターデータ化したら諸処の問題が
解決するんじゃないかと考え、ベクター化の手順を試してみました。
要はフリーソフトのInkscapeを使って
アナログ線画のベクター化してみたのです。
1.Inkscapeを使ってオリジナルをベクター化
2.パスの簡略化機能で絵のクリーンアップ
以上の手順なのですが、
ベクター化だけだと
仕上がりがアナログ線画のままなので
「パスの簡略化」を適用してみました。
出来上がったものは
もちろん拡大縮小してもジャギることはありません。
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「ベクター化のテスト(その1)」
プレーンな描線で線画を仕上げたつもりだったのですが
「パスの簡略化」を適用すると、描線が均質化されず
逆に重い仕上がりになってしまいました。
「ベクター化のテスト(その2)」
ボールペンのスケッチにベクター化を適用してみたら
どうなるかも試してみました。
こちらは先日投稿した「水面」の線画が元ネタです。
仕上げの工程でズボラができるんじゃないかという
観点です。
ベクター化した直後でも、不要な線をきちんと取り除けば
上手くいくんじゃないかという印象です。
「ベクター化のテスト(その3)」
ベクター化のやり方次第で
高橋葉介っぽい線も
自動生成できるかもしれないと
思ってしまいました。
「Vector Girl」
かなりプレーンな感じの描線で描いた線画を
「ベクター化」してみたのですが、
やはり「パスの簡略化」を
適用するとかなり加工した感じになります。

fig1.ベクター化しただけのデータ

fig2.「パスの簡略化」を適用したデータ
矢端想さんの「エリーちゃん」で試すと
こんな風にはならないので
そもそも描線に問題がありそうです。
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ちょっと一日いじっただけなのですが
描線を出来る限り絞って、プレーンに描いたつもりのものでさえ
「パスの簡略化」で逆に描線が重くなるということが
意外な結果でした。
というのも、ラスタデータのベクター化を紹介しているURLの多くでは
真逆の結果が紹介されているからです。
要は「パスの簡略化」で描線がシンプルになるといった結果です。
ちょっと、どこかで原因について真面目に検証したいと思います。
ラベル:技法